倉庫がモダンな住まいに!「養老のリノベーション」

Kiohde Hayai Kiohde Hayai
House in Yoro, AIRHOUSE DESIGN OFFICE AIRHOUSE DESIGN OFFICE Minimalist living room
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用途や機能を変えるために、建物を大規模に改修することを「リノベーション」と呼びます。それを通じて使われなくなった建物や時代遅れとなった空間が再生されることになります。こうしたリノベーションで重要なのは、既存の建物の空間や歴史を活かすこと。今回紹介するのは建築家、桐山啓一が手がけたリノベーションです。そこでは既存の空間を活かしながら、建物のイメージを変えることに成功しています。

倉庫コンバージョンで住まいとして再生させる

今回リノベーションが行われたのは岐阜県の養老町にある建物。以前は倉庫として使用されていたもので、それを家族用の住宅に変える改修工事が行われました。この様な建物の用途を変えるリノベーションを「コンバージョン」と呼びます。倉庫は様々なものを収納する場所であるため、人が住むための場所とは少し異なります。そのイメージも決して良いものではないでしょう。ですが工事によって空間は美しく生まれ変わり、住むための空間へと様変わりしました。コンバージョンで新しくなった空間を見ると、それが倉庫として使用されていたとは気付かないかもしれません。


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広々とした空間

建物の内部に見えるのは広々とした空間。倉庫に使われていたこともあり、内部は区切られておらず、巨大なワンルームのようになっています。屋根裏が無く天井が高いため圧迫感を感じることはないでしょう。コンバージョンでは、この空間メリットを活かすために、照明には電球を使用し、視覚的な広がりを妨げることなく、解放感を与えています。壁や床など屋内は白色に統一されており、天井の高い空間は、美術館の展示室のように見えるかもしれません。このように倉庫の特徴的な空間は、リノベーションの中で活かされているのです。


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トイレ、浴室、寝室 ― 水回りをまとめる

建物内部にあるのは箱型の構造物。そこにはトイレ、浴室、寝室といったプライバシーが必要な空間がまとめられています。その内部の壁や天井に塗られたのは紫や黄緑といったカラフルな色。屋内空間は白色にまとめられているが、一部の部屋に使われたカラフルな色は、時に単調になりがちな白一色の空間にアクセントを与えています。そんなトイレや浴室の上に見えるのは階段や手すり。それらは屋根と箱型の構造物の間にある空間をロフトとして使用できるようにしています。そこは屋内空間全体を見渡す絶好の場所となるでしょう。


【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】

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食事や調理の発想を変えるテーブル

コンバージョンによって生まれた広々とした空間で目立つのは、6メートルもある長いテーブル。それは料理好きの家族の要望を形にしたもので、調理用のキッチンの台と、食事をするダイニングテーブルが1つになっています。調理する際にキッチンの手狭さを感じたり、食事の際に皿を並べきれないことは無いでしょう。それどころか様々な料理や可能にし、食事の空間を演出することにもなります。もともと倉庫として使われていた広い空間だからこそ、料理や食事の発想を変えることを可能にしているのです。

追記:築100年の木造建築の改修

Ephemeral House, NAAD NAAD Asian style living room

こちらは、京都の中心部に位置する築100年の木造建築の改修プロジェクト。空間を暗いものにしていた既存の柱と垂れ下がった間仕切り壁の一部を除き、居住空間のすべての面に同じ合板材を貼り、現代的かつ素材感のあるな室内空間をつくります。床・壁・天井が同じ素材で統一された空間は、親密な雰囲気と新旧ミックスされた個性が現れています。

新築の建物では生み出せないリノベーションの良さ

コンバージョンとは既存の建物の再利用です。でも単なるリサイクルなどではなく建物の再生となります。それは以前の空間を活かすことで、新築の建物では生み出せないような素晴らしい空間が生み出すことができます。そして家以外の用途に使われていたものも、住まいに変えることができるのです。

追記:リノベーションプラントと売却時のメリットを考慮して

中古物件をリノベーションして住む際は、流通価格に築年経過が 大きく影響しない地域や今後の値下がり幅が小さい物件を選ぶことが大切です。 ゆくゆくの物件利用法として選択肢に幅を持たせ、立地や改修する物件がしっかり選ばれたこちらのリノベーションプロジェクト。売却時にも有利なように、日当りや風通し、間取りや収納など、 空間の使い方にも多くの人が求める部分を重要視しプランニングされています。住まい手の変化に対応でき、 かつ使いやすい空間になるよう計画されていることで、将来的な転売にもメリットが生まれます。

クレジット: 写真:吉田祥平

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