家に庭を造りたいのですが、どうすればいいですか?

Kiohde Hayai Kiohde Hayai
Barbara Bestor Residence, Woolly Pocket Woolly Pocket
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庭と言えば何を思い浮かべるでしょうか。そこにあるのは植えられた木々、そして張られた芝生。そこにいれば草木の匂いを感じることができ、日常生活に疲れたとしても、ゆったりとした時間を過ごす場所になるでしょう。そんな庭ですが、家の前などに広がる敷地を使うものだけではありません。庭には様々な形があり、そこで自然を身近に感じることができ、生活に潤いを生み出すのです。今回は家にそんな庭のような空間を作る6つのアイデアを紹介したいと思います。

1、温室を建てる

最初に紹介したいのは、屋内でも屋外でも中間的な空間である温室です。それは冬でも暖かく寒さに弱い植物などを育てる空間となり、冬であっても鮮やかな緑を楽しむことができます。そのため建物の中に作られた庭とも言えるかもしれません。そんな温室で紹介したいのはハウスオブポタリーが手がけるもの。それは「コンサバトリー」と呼ばれる温室で、イギリスなどで南欧の地から持ち帰った植物やフルーツを保護するために使われていた建物です。そのためコンサバトリーは温室として使えるだけでなく、ヨーロッパ的な雰囲気を生み出します。ただの温室では満足できない、そしてガーデニングなどを楽しみたいに人にはぴったりのものでしょう。

2、中庭を造る

家に庭を造るとしたら、一般的には家の前に造るものがほとんどでしょう。ですが最近では建物に囲まれた中庭が造られるようになりました。それは一般的な庭と違って建物に囲まれるため、外から覗かれることはありません。プライバシーが重視される都会や住宅地では重要な役割を果たすことになります。そんな中庭で紹介したいのは内田建築デザイン事務所が手がけた「センターコートの家」に造られたもの。こちらのものは決して大きくないのですが、ダイニングやリビングに隣接しており、大きなガラス窓越しにその眺めを楽しむことができます。そのため庭が生活空間の一部のように感じられ、生活の中に落ち着きを生み出してくれるのです。

3、借景を使って風景を取り込む

都会では大きな敷地を確保することは簡単ではありません。そのため家に庭のためのスペースを設けられないこともあるでしょう。ですが庭を造ることを諦める必要はありません。なぜなら、外の風景を取り込んで家に庭があるように感じさせることができるからです。株式会社リオタデザインが手がけた「隅切りの家」では、家の横に広がる風景を取り込んでいます。こちらの住宅があるのは桜並木のある土手のすぐ横。そうした立地を活かすように、2階には桜並木に向かって大きな窓が取り付けられたのです。また柱などの位置を考えているため、視界を遮られることはありません。ここでは家の中であっても桜並木の風景を楽しむことができ、お花見さえもできるのです。

4、屋上庭園を造る

庭を造れるのは、家の前や、中庭のように建物に囲まれた場所だけではありません。地上ではないテラスや屋上などにも造ることができます。そのため広い敷地を用意する必要ないでしょう。そんなスタイルの庭で紹介したいのは工藤宏仁建築設計事務所が手がけた「由比ガ浜の家 スパイラルルーフ」。こちらの家では屋根の一部に芝生が張られ、植物も植えられています。テラススペースからは、そんな庭を眺められるようになっています。ここでは建物の2階であっても美しい緑を満喫できます。ですが、果たす役割はそれだけはありません。家の中にピアノ教室があるため、防音の役割も果たしているのです。このような一石二鳥の庭は生活に多くのものをもたらしてくれることでしょう。

5、坪庭を設ける

庭と言うと大がかりなものを想像する人もいるでしょう。ですが小さなスペースがあれば、庭としての役割を果たしてくれるのです。例えば、坪庭その最たる例かもしれません。髙岡建築研究室では、打放しコンクリートの家の玄関に坪庭を設けて、小さな緑のオアシスを生み出しています。そこには枯山水風に白砂が広がっており、その上に植物が植えられています。このような空間では緑の潤いを感じさせるだけでなく、日本の伝統を感じさせてくれるでしょう。

6、壁面緑化にする

庭を造るには様々な場所が使われていますが、最も場所を取らない方法は壁を使う方法かもしれません。壁面緑化という言葉があり、専門業者がこうした庭を造っていますが、一般の人には少し手の届かないものでしょう。ですが、だれもが壁面緑化を楽しめる方法があります。それはイギリスの造園業者WOOLLY POCKETが手がけた壁面緑化です。こちらのものは壁面に鉢植えの植物を取り付けたもの。実はこれは単なる植物なのではなくハーブなのです。そのため壁面を使った家庭菜園とも言えるかもしれません。こうした壁面緑化であれば、緑を楽しめるだけでなく食も楽しむことができます。もし家庭菜園を考えているのであれば、試してみてはどうでしょうか。

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