屋根には、雨や風、そして日差しといった外的環境から室内を守るということが一番の役割であり、多くの場合それを基本とします。しかし、そうした役割を持たせながらも、他の使い方でも活かしていくことは可能です。そこで今回は、屋根を有効活用するアイデアを紹介していきたいと思います。その形やデザインにこだわり、おしゃれな外観としながら、それぞれの活用方法が実現できるような住まいとしてみて下さい。
屋根の有効活用方法として最初に挙げたいのが、屋上テラスの設置です。屋根の上を歩行することができる陸屋根を取り入れることで、屋上を設けることができ、そこで家族や友人を集めてパーティーを楽しんだり、セカンドリビングあるいはガーデニングといった趣味のスペースなど様々なアクティビティに幅広く使っていくことができます。さらに、屋上の床にウッドデッキを敷けば、裸足で過ごしたくなるような心地の良い空間とすることができるでしょう。
環境に優しい住まいづくりが一般的になってきていることから、屋上の活用方法もそうしたことに寄与するものが増えてきています。その1つが屋上緑化です。特に、建物が密集する地域に家が建つ場合、地上に庭をつくることができても、十分な日光が降り注がないことも少なくありません。その反面、屋根の上に庭を設けることができれば、周囲の建物に日光を遮られることもほとんどなくなりますし、地上に庭を設けるよりも広いスペースを緑化や菜園に費やすことも可能となるでしょう。
写真:TERRA DESIGN.co.,ltd
単純に屋根から外の風景を楽しむことができるだけでも、住まいでの暮らしをぐっと豊かにしてくれるはずです。先程のように、陸屋根に屋上テラスを設けることでも眺望を楽しむことができますが、それ以外の勾配屋根でも小屋裏を上手に活用しながら開口を設けることで、1階や2階からは味わえない格別の景色を楽しめる住まいの中でも特別の場所とすることができるでしょう。
太陽光発電を導入する際に、屋根に太陽光パネルを設置するといった活用方法もあります。太陽光パネルを設置する時には、発電効率が大切になりますので、屋根の勾配や方角をしっかりと考慮しながら、屋根の形や配置などを考えていきましょう。また、屋根の形・種類によって、屋根の上に設置できる太陽光パネルの枚数も変わってきますので、家の間取りなどと合わせて考えながら、それぞれにとって最も適した屋根のデザインを見つけていきましょう。
写真:Yuki Chida
【太陽光発電については、こちらの記事でも紹介しています】
ここまで主に屋根の屋外側の活用方法について見てきましたが、いわゆる屋根裏空間となる屋根の室内側、小屋裏をいかに活用していくかも考えてみるといいと思います。一般的に小屋裏は収納スペースとして利用されることが多いですが、条件をクリアすればその他にも子ども部屋や趣味の部屋といった居室としても活用できますし、下の階とつなげて小屋組みを露わにした大きな空間にもすることができるなど、屋根の内側の空間も非常に多様なかたちで活用できますので、それぞれの住まいに合った使い方を考えてみるといいでしょう。
写真:日々の暮らしを楽しむ快適な室内環境の住まい
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